今、何故、簑島なのか
簑島は、栄養の源、簑島山や周辺の山々や森からの恵み
簑島地区の栄養の源、
この循環の最も重要な出発点は簑島山です。
ミネラル(鉄分)の供給 :
山や森の広葉樹が落ち葉となり、腐葉土を作ります。
この土壌に雨が降ると、土中の鉄分などのミネラルが溶け出し、小川を通じて海に運ばれます。
水の貯蔵と浄化 :
山や森の豊かな土壌はスポンジのように水を貯え、ゆっくりと時間をかけて海に流します。
この過程で水が濾過(ろか)され、清浄な真水が海に供給されます。
また、簑島山周辺の山々や近隣の田畑から流れてきた栄養分を、海苔と牡蠣が海の生態系に取り込みます。近隣の森や山のミネラルが海の生命を育む、流れ込んだ鉄分は、海苔や牡蠣の餌となる植物プランクトンの増殖に不可欠です。
海での海苔は、海中の過剰な窒素やリンを吸収して成長します。これにより、富栄養化(水質汚染)を防ぎ、水をきれいに保つ役割を果たします。牡蠣は、海中の植物プランクトンや有機物を大量に食べ、水を濾過します。牡蠣一粒が1日で数十リットルの海水を浄化すると言われるほど、強力な海の浄化槽です。
質の高い水産物の生産: 栄養豊富な環境で育つため、海苔は風味豊かに、特に牡蠣は、豊前海や英彦山からの栄養化の高い水を含む海域で養殖される簑島の「一粒牡蠣のブランド」で栄養価が高く、濃厚で深い味わいで人気があります。
観光:
AIと「海の恵み」を融合した国際体験
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簑島地区の豊かな海と漁業の歴史をAIで「魅せる」「体験させる」観光の柱とします。
• 🎣 AI
スマート潮干狩り・漁業体験:
o 潮汐・漁獲量予測AI: 遠浅の潮干狩りエリアで、AIが潮汐、気象、過去のデータから最適な潮干狩りの時間帯や場所、獲れる貝の種類・量をリアルタイムで予測し、観光客のスマートフォンに多言語で提供します。
o 「My漁獲AIナビ」: 観光客が捕獲した魚介類を画像認識AIで瞬時に判別し、その生態、食べ方、鮮度維持の方法などを案内。捕獲体験を「学び」に変えます。
• 🌐 AI
多言語コンシェルジュと地域情報発信:
o 空港利用客をターゲットに、簑島地区の歴史、自然、飲食店、宿泊施設を多言語AIチャットボットで案内。地元の漁師や農家が撮影したライブ映像やブログを連携し、**「海の生活のリアル」**を国際的に発信します。
• 🖼️ 簑島漁港デジタルツイン観光:
o 漁港や漁場のデータをAIで解析・可視化し、安全管理や資源管理の状況を展示する**「スマート漁業センター」**を整備。観光客は、バーチャルリアリティ(VR)でAIが最適漁場を案内する漁船に乗り込む体験などができます。
生活:AIで見守る
安全・安心なスマートコミュニティ
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地域住民の
安心と利便性を高めるAI活用の柱です。
• 🩺 AIを活用した
健康・見守りシステム:
o 特に高齢者の見守りのため、AIが行動パターンを学習し、異変を検知するセンサーネットワークを導入。同時に、漁業や農業に従事する人々の健康データ(体温、心拍数など)をウェアラブル端末で収集し、AIが過労や熱中症のリスクを早期に警告します。
• 🌊 AI防災・減災情報システム:
o 遠浅の海岸沿いという地形的特性を考慮し、津波や高潮、異常気象による冠水リスクをAIが予測し、住民や観光客に的確かつ迅速な避難情報を個別配信します。
• 🚚 地域内オンデマンドAI交通:
o 空港利用者や観光客、住民の移動ニーズをAIが分析し、小型の電動カートや自動運転シャトルバスを効率的に運行。地域の**「足」**を確保し、生活の利便性を高めます。
漁業:
持続可能な「海のDX」と国際連携
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漁業の効率化と資源保護をAIで両立し、その技術を世界に輸出する柱とします。
• 🐟 スマート養殖と漁獲予測AI:
o 水温、塩分濃度、溶存酸素量などの海洋データをIoTセンサーでリアルタイム収集し、AIが最適な餌やり量とタイミング、赤潮の早期検知を行います。(事例:くら寿司のAI給餌システムなど)
o 過去の漁獲データ、気象・海象データから短期・中期の漁獲量を高精度で予測し、漁船の燃料費削減と安全操業に貢献します。
• 🏷️ AIによる水産物トレーサビリティ:
o 水揚げされた魚介類を画像認識AIで瞬時に判別し、漁獲場所、日時、鮮度情報をブロックチェーン技術で記録。空港を経由する国際物流において、「簑島ブランド」の信頼性と付加価値を高めます。
• 🧪 国際漁業AI技術研修センター:
o 開発したスマート漁業技術を、北九州空港を利用してアクセスするアジアや世界の国々の漁業者・研究者に向けた研修プログラムとして提供し、技術発信拠点としての地位を確立します。
農業:AIを活用した
高付加価値な地域農産物
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簑島地区周辺の農地を活用し、AIで品質と生産効率を向上させる柱です。
• 🌱 AIスマートファーミング:
o ドローンやセンサーで農地の状態(土壌、生育状況、病害虫)を監視し、AIが最適な水やりや肥料の量を判断。特に、行橋市の特産品である米や野菜の高付加価値化を目指します。
• 📈 需給予測と国際物流連携:
o AIが市場の需要、天候、生育状況から収穫量を予測し、北九州空港の国際貨物便と連携したコールドチェーン物流に直結。鮮度の高い農産物を効率よく海外市場へ届けます。
• 🔬 AI品種改良・環境適応研究:
o 地域の気候や土壌に適した新しい品種の選定や、気候変動に対応するための栽培技術開発にAIを活用。研究結果を地域農家にフィードバックするシステムを構築します。
現状は小規模の
、総合公園、体育館、野球場、サッカー場、オートキャンプ場、魚市場、ヨットハーバー、海水浴場といった多様な既存施設があります。
この豊富なリソースを活かし、「スマートリゾート農園(スマート・アグリツーリズム)」を成功させるため「既存施設とのネットワーク化と、地域全体への『知恵』と『食の価値』の提供」に焦点を当てた構想です。
複合リゾート拠点としてのシナジー戦略 2,000坪のアニーズファーム農園単体でなく、周辺の既存施設と連携し、地域全体を一つの大きな「体験型リゾートエリア」として機能させる戦略となります。
1. 「学びとリトリート」
を核とした差別化 周辺にはレジャー施設が多いため、「農園」を単なるアクティビティ施設でなく、最新トレンドである「学び」と「ウェルネス」を核にします。
スポーツと食の融合(ウェルネス)
ターゲット: 体育館や野球場、サッカー場を利用するスポーツチームや学生の合宿。
提供価値: 「スマートリゾート農園」の野菜や魚介類をメインにした、栄養管理されたアスリート向け食事プログラムを提供します。疲労回復のためのハーブや、免疫力を高める地元の食材に特化した「リカバリー・メニュー」を開発し、単なる食事ではなく「コンディショニング」の一部と位置づけます。
オートキャンプとの連携(食のグレードアップ): * 提供価値: キャンプ場利用者に、農園で収穫したてのスマート野菜や、魚市場から仕入れた最高鮮度の魚介類セットを有料で提供します。通常のBBQではなく、「蓑島スマートファーミング・グルメBBQ」として付加価値を高めます。
2. 「魚市場・ヨットハーバー」
を活かした体験型観光 最もユニークな資源である海辺の施設と連携し、他地域では真似できない体験を提供します。
マリン・アグリ(海と農)ツアー:* ヨットハーバーを起点に、沖合のカキ養殖場を巡るツアーを実施し、帰港後に農園へ移動して収穫したての野菜と牡蠣を調理して食べてもらう「海と畑の循環ツアー」を企画します。 * このツアーでは、魚市場のプロを講師として招き、魚の捌き方やスマート養殖の仕組みなどを伝える**「プロフェッショナル体験」**要素を取り入れます。
3. 「公園・海水浴場」
を活かした地域コミュニティへの貢献 地域住民の憩いの場である施設と連携することで、地域の一員としての存在感を高めます。
週末ファーマーズ・マーケット: 総合公園や海水浴場の駐車場の一部を利用し、農園のスマート野菜や加工品、地元の魚介類を販売する定期的なマーケットを開催します。単なる販売だけでなく、地元の子供たちにスマート農業の仕組みを教える「教育ブース」を設置します。
景観保全への貢献: 海水浴場やオートキャンプ場と協力し、ビーチクリーン活動や植栽活動などを共同で実施することで、リゾートのテーマである「持続可能性(サステナビリティ)」を地域社会に発信します。 これらの既存施設を最大限に活用し、農園を**「地域の食とウェルネスのハブ(拠点)」と位置づける。
行橋市蓑島地区における「スマートリゾート農園」の構想は、非常に高い可能性を秘めており、地域活性化に繋がる有望です。 その理由は、蓑島地区が持つ「海」と「農」という強力な地域資源を、「スマート技術」と「リゾート」という最新のトレンドと融合させることができるからです。
蓑島地区のポテンシャル評価 1. 漁業・水産資源(海)の魅力 蓑島地区は周防灘(瀬戸内海)に面しており、特に牡蠣(かき)の養殖が盛んなことで知られています。
カキ小屋の季節的な人気: 秋から冬にかけてオープンするカキ小屋は、すでに観光資源として確立されており、リゾートの目玉となる「食の体験」として活用できます。
高付加価値な海の幸: シャコやワタリガニなどの多様な海産物もあり、これらを活かしたガストロノミー(美食)体験は、リゾートの魅力を高めます。
また、 農業資源(農)と立地 行橋市全体として
米(夢つくし)の稲作や、イチジク(蓬莱柿)、梨、桃などの近郊型農業が盛んな地域です。
体験型農業との親和性: 稲作や果物狩りなど、都市住民にとって魅力的な体験プログラムを提供します。
穏やかな気候: 温暖な瀬戸内海式気候は、リゾート滞在に最適です。
具体的には、以下の3つの要素を統合したコンセプトが考えられます。
1. 「スマート」の導入
高効率・持続可能性の実現 スマート技術を導入することで、最新のリゾートトレンドである「サステナビリティ(持続可能性)」と「労働効率化」を両立させます。 * スマート・アクアファーム(漁業):牡蠣や海産物の養殖にIoTセンサーやAIを活用し、水質や成長を最適化。安定供給と高品質化を図ります。
スマート・アグリ(農業):ドローンやセンサーを活用した精密農業により、化学肥料や農薬の使用を減らし、環境に配慮した栽培(ビヨンド農業)を実践します。
労働負担の軽減:スマート農機や栽培支援技術を導入し、農業・漁業従事者の身体的負担を減らし、新たな雇用を創出します。
2. 「リゾート」の提供
海と食のガストロノミー 単なる宿泊施設ではなく、「食」と「学び」に特化した滞在型リゾートを構築します。
シーサイド・ヴィラ: 海辺の景観を活かした高付加価値な宿泊施設(ヴィラ、グランピングなど)を設置し、富裕層もターゲットに含めます。
ファーム・トゥー・テーブル: 敷地内の農園や漁港で採れたての食材をすぐに調理し、提供する高質なレストランを核とします。特に「蓑島牡蠣」を年間を通じて楽しめる仕組みを構築します。
教育・体験プログラム: スマート農園の見学や、漁業体験、地元の食文化を学ぶ料理教室などを提供し、リゾート滞在に「学び」の要素を加えます(エデュテインメント)。
このコンセプトにより、蓑島地区は単なる観光地ではなく、
「持続可能な食と技術の未来を体験できるデスティネーション」として、九州内でユニークな地位を確立できるでしょう。
関門クロス・シティ構想、研究会
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事業本部長 寺本 征一郎